建設業許可の完成工事原価報告書の書き方|損益計算書と照合する順番
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建設業許可の完成工事原価報告書の書き方|損益計算書と照合する順番

2026年10月28日18分で読める

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建設業許可の完成工事原価報告書の書き方|損益計算書と照合する順番

完成工事原価報告書は、損益計算書の数字を別表へ移すだけでは整いません。建設業の売上原価と兼業事業の原価を区分し、完成工事原価の合計が損益計算書の該当額と結び付くかを、会計資料と工事別資料の双方から確認します。

作成前に回収する資料

完成工事原価報告書は、損益計算書と工事別の原価資料を合わせて作ります。会計上の合計と工事ごとの内訳を分けて集めます。

会計資料と工事別資料を分ける

試算表や総勘定元帳は会計上の金額を示し、工事別資料はどの工事に原価を配賦したかを示します。両者の集計期間を合わせ、完成した工事と未成工事に関わる資料を混ぜずに回収します。

会計資料の集計期間と工事別資料の締め日が異なると、同じ名称の原価でも対象がずれます。まず年度と完成工事の範囲を確認し、その後で金額を照合します。

様式第16号は、損益計算書と完成工事原価報告書を用い、経営成績を明らかにするための書類として位置付けられています。会計資料と工事別資料を別の回収物として扱い、転記元の列を分けます。

会計資料と工事別資料の区分を行政書士事務所の確認順に整理した図
会計資料と工事別資料の区分を行政書士事務所の確認順に整理した図

顧問先へ確認する原価情報

顧問先には、材料費、労務費、外注費、経費の集計元を区分して尋ねます。工事別の内訳が不足するときは、どの区分のどの期間が欠けているのかを示し、総額だけの回答で内訳を完成させません。

工事別台帳と会計帳簿の集計対象が一致するかを顧問先へ確認します。未成工事の分が完成工事原価へ混入していないかを調べ、差がある場合は工事名と期間を示して回答を求めます。

完成工事原価の額は、損益計算書の売上原価にある完成工事原価の額と一致する関係が、記載例で示されています。

建設業許可の完成工事原価報告書の書き方で確認する段階見る資料又は情報照合する観点案件に残す内容
会計資料と工事別資料を分ける完成工事原価報告書の原価情報損益計算書との対応回収元と確認日
顧問先へ確認する原価情報顧問先からの回答今回の対象範囲表記差と照会内容
科目ごとの転記元を確認する方法関連書類反映前後の一致判断者と根拠
差額が出たときの質問順保留事項次の確認先連絡予定と状態
顧問先へ確認する原価情報を行政書士事務所の確認順に整理した図
顧問先へ確認する原価情報を行政書士事務所の確認順に整理した図

損益計算書と照合する

様式第16号の完成工事原価と、損益計算書の売上原価にある同名の額を照らします。差額があれば科目ごとに元資料へ戻ります。

科目ごとの転記元を確認する方法

様式第16号の科目に当てはめる前に、元帳や試算表にある勘定科目の内容を確認します。兼業事業の売上高が少額のときの区分の扱いも、実際の事業内容と記載要領を見て判断します。

同じ「経費」でも完成工事原価に含めるものと販売費及び一般管理費に置くものがあります。元帳の名称だけで判断せず、費用がどの業務で生じたかを確認して科目対応表に記します。

兼業事業とは建設業以外の事業をいい、その売上高が少額であれば完成工事高と兼業事業売上高等を区分しないことができる扱いがあります。兼業事業の有無と区分の要否を確認し、会社の説明だけで科目をまとめません。

科目ごとの転記元を確認する方法を行政書士事務所の確認順に整理した図
科目ごとの転記元を確認する方法を行政書士事務所の確認順に整理した図

差額が出たときの質問順

完成工事原価報告書の合計を損益計算書の完成工事原価に合わせ、差が出たら集計対象の工事、計上期間、原価区分を順に調べます。差額を一括調整する前に、元資料のどの行に戻るかを明示します。

販売費及び一般管理費の10分の1を超える雑費は、雑費として一括せず別掲する扱いが示されています。雑費の内訳と金額は会計担当者へ照会し、別掲とした判断理由を残します。

差額が出たときの質問順を行政書士事務所の確認順に整理した図
差額が出たときの質問順を行政書士事務所の確認順に整理した図

完成工事原価報告書では、完成工事高に対応する原価をどの資料から区分したかを説明できることが大切です。損益計算書の総額が合っていても、材料費、労務費、外注費、経費の内訳を確認しないまま転記すると、工事別資料との関係を後から追えません。兼業事業がある顧問先では、建設業に属する金額とそれ以外の金額を分けて確認し、会計担当者への質問内容もその区分ごとに記録します。差額が出たときに様式を先に直すのではなく、元帳、工事台帳、決算書のどこで生じた差かを戻って確認する順番を守ると、根拠のない調整を避けられます。

完成工事原価の集計では、工事別の情報を受け取った時点でそのまま様式へ写さず、材料費、労務費、外注費、経費の区分と集計期間を確認します。損益計算書の完成工事高又は完成工事原価と照合するときは、金額差の有無だけでなく、兼業事業の費用や未完成工事に関する扱いが混ざっていないかを見ます。会計担当者から補足を受けた事項は、どの原価区分の説明かを記録し、複数の欄へ同じ説明を当てはめません。

提出前の見直し

提出前には、様式第16号の表示単位と使用した版を確定し、損益計算書との合計を点検します。様式の指定は近畿地方整備局「建設業許可申請の手引き」を2026年10月11日に参照して確認します。

関連様式とのつながりを確認する

貸借対照表の未成工事に関する残高や注記表と、報告書の対象期間を照らします。元帳から直接確認した数値と顧問先の工事別資料から確認した数値を区別し、科目対応表に根拠を記します。

関連様式への反映前に、元帳・試算表・工事別資料のどこで確認したかを明示します。完成工事原価の内訳は、会計資料だけでなく工事別の集計や原価区分を確認しなければ、損益計算書との一致理由を説明できません。

完成工事原価の科目を財務諸表全体と照らす際は、建設業財務諸表の組み替え実務で様式間の組替えを参照できます。

関連様式とのつながりの確認を行政書士事務所の確認順に整理した図
関連様式とのつながりの確認を行政書士事務所の確認順に整理した図

集計表の修正後には、様式の金額だけでなく、元の工事別資料へ戻って対応関係を確認します。原価報告書を独立した表として扱わず、決算資料全体の説明と両立するかを最終確認します。

最新の記載要領を確認する

様式第16号では千円単位を基本とし、大会社では百万円単位とする扱いを確かめます。販売費及び一般管理費の雑費の別掲条件など、分類が変わる項目は国土交通省の告示と記載要領で確認します。

様式の版と単位を確認し、近畿地方整備局「建設業許可申請の手引き」を2026年10月11日に参照します。

建設業許可の貸借対照表の書き方と工事経歴書の作成実務も、案件の全体像を確認する際に参照します。

原価区分の確認経緯を残せば、後から差額が出たときにも、どの集計資料へ戻るべきかを特定できます。工事別の集計と様式の関係を一度確認してから提出用の数字を確定します。

よくある質問

損益計算書とどの順で確認しますか

損益計算書と完成工事原価報告書は、完成工事原価の額が対応するため、損益計算書を確認してから原価報告書へ進む方法が有効です。差額があれば、元帳や工事別資料へ戻って原因を確認します。

工事別の情報が不足する場合はどうしますか

工事別情報が不足する場合は、どの原価区分が未確認かを明確にして顧問先又は会計担当者へ照会します。推測で埋めず、回答待ちの状態を案件票に残します。

科目の扱いはどこで確認しますか

科目の扱いは、様式第16号の記載要領、国土交通省の告示、許可行政庁の手引きを確認します。兼業事業や雑費の判断は、会社の実態と元資料を見て行います。

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まとめ

完成工事原価報告書では、工事別の資料を集める担当と、損益計算書の数値を確定する会計担当者の説明を同じ欄に写さないことが肝心です。完成工事高、完成工事原価、兼業事業の原価を区分する根拠をそれぞれ対応表へ置き、どの数値がどの集計から来たかを確認します。工事台帳の合計だけで判断せず、当期の損益計算書に現れる該当額へ戻る経路を作ると、差額が出たときに確認先を絞れます。

原価の区分に疑問が残る場合は、金額を仮置きしたまま様式を完成させず、会計担当者へ質問する項目として切り出します。質問では「どの工事の、どの期間の、どの費目か」を示し、回答後には様式上のどの欄へ反映したかまで記録します。前期資料と似た数値であっても、当期の工事内容又は会計処理が同じであることを確認しない限り、前回の区分をそのまま採用しません。

最終照合では、完成工事原価報告書の合計と損益計算書の該当額が一致するかを見たうえで、差額がある場合の計算過程を残します。相手先や工事別の補助資料は、様式へ直接転記しない場合にも、採否の根拠として案件にひも付けます。こうした記録があれば、補正や翌期の作成時に、数値の由来を担当者の記憶に頼らず追跡できます。


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