経審W点の社会保険評価削除|許可要件は残る理由【2026年】
業界動向・法改正

経審W点の社会保険評価削除|許可要件は残る理由【2026年】

2026年9月7日17分で読める

経審W点の社会保険評価削除|許可要件は残る理由【2026年】

社会保険3項目は令和8年7月改正で経審W点から削除されましたが、建設業許可の要件から削除されたわけではありません。行政書士事務所は、経審申請での評価項目と、許可取得・維持のための確認項目を分けて扱う必要があります。

令和8年7月1日以降の経審申請では、雇用保険、健康保険、厚生年金保険の加入状況をW点で評価しません。一方、建設業法施行規則第7条の許可基準と様式第7号の3による確認は残るため、本記事では外す確認と残す確認を二層の表で整理します。

確認対象経審W点建設業許可主な書面
雇用保険評価項目から削除要件確認は存続様式第7号の3
健康保険評価項目から削除要件確認は存続様式第7号の3
厚生年金保険評価項目から削除要件確認は存続様式第7号の3

経審W点から社会保険評価が削除された内容

経審W点から削除された社会保険3項目
経審W点から削除された社会保険3項目

経審W点から雇用保険・健康保険・厚生年金保険の3項目が削除された

経営事項審査の主な改正事項によれば、雇用保険、健康保険、厚生年金保険の加入状況は、令和8年7月1日以降の申請からW点の審査項目ではありません。改正前は未加入による減点項目でしたが、改正後は3項目自体が削除されています。

これはW点の評価方法が変わったという意味であり、社会保険関係の確認が建設業実務から消えたという意味ではありません。令和8年経審改正の全体像を確認する際も、改正の適用日と許可要件の存続を別の欄で整理します。

経審W点からの削除理由は社会保険加入が許可要件になったため

国土交通省は、令和2年10月1日から社会保険加入が建設業許可・更新の要件となり、許可の更新期間が5年であることを削除理由として示しています。令和7年10月1日以降に許可を保有する建設業者は加入要件を満たす前提となるため、経審で重ねて評価する必要性が乏しくなりました。

重複評価をなくす制度変更なので、「減点がなくなったから未加入でもよい」という結論にはなりません。顧客へは、審査場所が経審W点から許可要件へ一本化されたと説明し、加入手続きそのものの判断や代行は適切な専門家へつなぎます。

経審から消えても建設業許可の要件には残る

経審W点・建設業許可・様式第7号の3の三層比較
経審W点・建設業許可・様式第7号の3の三層比較

建設業許可の社会保険要件を建設業法施行規則第7条で確認する

建設業法施行規則第7条は、適用事業所に該当する場合の健康保険と厚生年金保険、適用事業に該当する場合の雇用保険について、所定の届書を提出した者であることを許可基準に含めています。経審の施行規則第18条の3から社会保険項目が消えても、第7条の確認は残ります。

行政書士事務所は、経審案件の採点表だけを更新して許可台帳まで削除しないようにします。許可の5要件との関係は建設業許可の要件ガイドで確認し、適用判定や保険加入手続きは社会保険労務士との連携範囲を明確にします。

建設業許可では様式第7号の3で社会保険加入状況を確認する

建設業法施行規則第3条第1項第2号は、社会保険に関する届出内容と提出を証する書面として様式第7号の3を位置づけています。同規則第7条の2第3項は、記載事項に変更が生じた場合の提出を定めており、経審W点の改正によって様式自体が廃止されたわけではありません。

対象事業所、事業所整理記号等、加入状況の確認項目は健康保険等の加入状況・様式第7号の3で整理できます。事務所では許可申請・変更の案件に書面をひも付け、経審の提出資料と同じ保管区分に埋もれさせないようにします。

顧客へ誤解なく説明する要点

経審評価の削除と社会保険加入不要を分ける説明図
経審評価の削除と社会保険加入不要を分ける説明図

経審W点の減点がなくなることと社会保険加入不要を分ける

顧客へ伝える第1の要点は、改正後は経審W点で社会保険未加入を減点する仕組みがなくなることです。第2の要点は、建設業許可の加入要件が残るため、許可業者としての確認は続くことです。

説明文では「社会保険が経審からなくなった」とだけ書かず、「W点の評価項目から削除された」と対象範囲を限定します。担当者が口頭で説明する場合も、許可要件との違いを同じ早見表で示すと、顧客内の経理・労務担当へ誤った情報が伝わるのを防げます。

建設業許可の更新・変更時は社会保険確認を止めない

許可更新や社会保険加入状況に関する変更の案件では、従来どおり許可要件と所定書面を確認します。経審W点のチェックリストから項目を外しても、許可更新用の顧客台帳には対象事業所、確認書面、連携先、確認日を残します。

同じ顧客で経審と許可更新が並行するときは、案件ごとに確認目的を表示します。経審側の完了状態を許可側へ自動的に引き継いだ扱いにせず、書面の対象時点と変更の有無を担当者が改めて確認できる工程にします。

行政書士事務所のチェック項目を組み替える

経審から外す確認と許可台帳に残す確認の二層管理表
経審から外す確認と許可台帳に残す確認の二層管理表

経審案件から外す社会保険の確認項目を決める

令和8年7月1日以降に申請する経審案件では、W点の採点、減点回避、経審用証憑回収としての社会保険3項目をチェック対象から外します。ただし過去案件の記録は削除せず、どの基準で審査したかを判別できる状態で保存します。

申請日が改正日前後にまたがる顧客がいる場合は、テンプレートを一律に上書きしません。申請日で使用する確認表を切り替え、改正後の案件に旧減点欄が残ったり、改正前の案件から必要な欄が消えたりしないよう版を管理します。

案件の完了記録には、使用した基準の適用日と確認表の版を残します。後日、顧客から前回申請との違いを問われても、担当者の記憶に頼らず、どの項目を制度改正により外したかを説明できます。

建設業許可台帳に残す社会保険の確認項目と専門家連携を決める

建設業許可台帳には、「確認対象 × 経審 × 許可 × 様式 × 担当専門家」の二層管理表を置きます。この表は建設業許可HUBの許可、顧客、カスタム項目の実装仕様に基づき、制度ごとの確認担当を分けるためのものです。

確認対象経審担当の処理許可担当の処理連携先
社会保険3項目改正後W点では対象外許可要件を確認適用・加入は社会保険労務士へ連携
様式第7号の3経審書面から分離申請・変更で確認許可案件の担当者
顧客への説明W点削除を案内許可要件存続を案内案内日と確認者を記録

常勤役員等の要件など他の許可基準と同じ顧客台帳で管理し、社会保険だけ別の表計算へ孤立させません。適用判断、資格取得、届出代行は行政書士事務所の対応範囲と切り分け、誰へ照会したかを記録します。

建設業許可HUBでは、経審用と許可用の確認状態を顧客・許可・カスタム項目へ分けて保持できます。チェック項目の組み替えに関する資料はお問い合わせから請求できます。

社会保険評価削除に関するよくある質問

社会保険評価削除で迷いやすい3つの存続判定
社会保険評価削除で迷いやすい3つの存続判定

経審で社会保険はもう確認されませんか

建設業法施行規則第18条の3と国土交通省「経営事項審査の主な改正事項」により、令和8年7月改正後のW点審査項目から3項目は削除されています。ただし、別の確認目的で社会保険関係の情報が必要になることまで否定するものではありません。

建設業許可でも社会保険は不要になりますか

いいえ。建設業法施行規則第7条の許可要件として確認は残ります。適用事業所・適用事業に該当するかの個別判断は、必要に応じて社会保険労務士へ確認します。

建設業許可の様式第7号の3も廃止されますか

いいえ。建設業法施行規則第3条第1項第2号は許可申請時の様式第7号の3を定め、同規則第7条の2第3項は記載事項に変更が生じた場合の提出を定めています。経審W点の評価削除と許可様式の存続を分けて確認します。

まとめ

令和8年改正では、雇用保険、健康保険、厚生年金保険の3項目が経審W点から削除されました。しかし、建設業許可では施行規則第7条の要件と様式第7号の3による確認が残るため、加入不要になったわけではありません。

行政書士事務所は、経審用チェックから外す項目と許可台帳に残す項目を二層で管理し、適用や加入手続きは専門家連携へ切り分けます。申請日、確認目的、書面、担当を記録すれば、複数顧客へ一貫した説明ができます。


外す確認と残す確認を明確に

建設業許可HUBは、顧客ごとに経審と許可の確認状態、様式、担当者を分け、制度改正後の案件引継ぎを支援します。

許可要件と顧客台帳の管理方法に関する資料請求や無料での製品体験はお問い合わせからご案内しています。

監修: 依田尚人(YDAIコンサルティング株式会社 代表)

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