
建設業許可の合併・会社分割認可とは?行政書士が代行する承継実務【2026年版】
建設業許可を持つ会社が合併・会社分割を行うときは、建設業法第17条の2に基づき承継予定日の前に都道府県知事等の事前認可を受けることで、許可番号・経営事項審査結果を空白期間なく存続会社・新設会社へ引き継げます(令和2年10月1日施行)。行政書士の役割は、この認可申請を代行し、承継予定日から逆算したスケジュール管理で顧客の営業停止リスクを防ぐことにあります。認可を受けずに合併・分割すると承継の効力が生じず、新規許可が下りるまで建設業を営めない空白が生じます。本記事は、合併=様式第二十二号の七/会社分割=様式第二十二号の八の認可申請を行政書士が代行・進行管理する実務に絞って解説します。

建設業許可の合併・会社分割認可とは(制度と根拠)
なぜ事前認可が必要か(建設業法第17条の2・営業の空白回避)
認可を受けずに合併・会社分割を行うと、被承継会社の建設業者としての地位は存続会社・新設会社に引き継がれません(建設業法第17条の2)。この場合、承継先は新たに建設業許可を取得するまで建設業を営めず、契約・請負ができない空白期間が生じます。行政書士が承継案件で「認可ありき」で段取りするのはこのためで、承継予定日の前に認可を受けて許可を途切れさせないことが実務の起点になります。承継認可も建設業許可手続きの一つで、全体像は建設業許可の手続き全体で確認できます。
認可で承継されるもの(地位・許可番号・経営事項審査結果)
承継認可が下りると、被承継会社の建設業者としての地位・許可番号・経営事項審査の結果が空白期間なく承継されます(令和2年10月1日施行。出典: 国土交通省「建設業者の地位の承継について」)。とくに経審結果は公共工事の入札参加資格に直結するため、引き継げる意味は大きいです。経審結果の有効期間は結果通知日(審査基準日)から1年7ヶ月のため、承継後もこの有効期限を管理し続ける必要があります。

合併・会社分割と譲渡・相続の違い(本記事の範囲)
建設業許可の承継には、合併・会社分割・事業譲渡・相続の4類型があります。合併・会社分割・事業譲渡は建設業法第17条の2の事前認可、相続は同法第17条の3で被相続人の死亡後30日以内に認可申請という別の枠組みです。本記事は合併・会社分割に限定し、事業譲渡・相続は根拠条文・期限・様式が異なるため別記事で扱います。一般のM&Aや会社法上の合併・分割手続き、税務・登記は本記事の対象外で、あくまで許可の承継認可に純化して解説します。
| 承継の類型 | 認可申請書の様式 | 根拠条文 | 本記事の範囲 |
|---|---|---|---|
| 合併 | 様式第二十二号の七 | 建設業法第17条の2 | ○ |
| 会社分割 | 様式第二十二号の八 | 建設業法第17条の2 | ○ |
| 事業譲渡 | 様式第二十二号の五 | 建設業法第17条の2 | 別記事 |
| 相続 | 相続用の様式 | 建設業法第17条の3(死亡後30日以内) | 別記事 |
行政書士が整える認可申請書類(合併=様式22-7/分割=様式22-8)
合併=様式第二十二号の七/会社分割=様式第二十二号の八と添付書類
認可申請書の様式は承継の類型で分かれます。合併は様式第二十二号の七、会社分割は様式第二十二号の八です(事業譲渡は様式第二十二号の五)。あわせて誓約書(様式第二十二号の六)や、承継元・承継先双方の確認資料を添付します(出典: 都道府県「建設業許可の承継の手引」)。様式番号は都道府県が独自に付番している場合があるため、行政書士は管轄庁の承継手引で最終確認してからダウンロード・作成します。承継元と承継先の資料を突き合わせて整えるのが代行者の役割です。

承継先の許可要件確認と不備防止(経管・営業所技術者等・財産的基礎)
認可の前提は、存続会社・新設会社が建設業許可の要件を満たしていることです。とくに経営業務管理責任者の要件、営業所技術者等の要件、財産的基礎の3点は不備が出やすく、承継先で欠けると認可されません。行政書士は申請前に承継先の要件充足を確認し、経管・技術者の配置や常勤性の裏付け資料を早めに整えることで、認可の差し戻しや承継予定日の後ろ倒しを防ぎます。
承継予定日から逆算するスケジュール実務
受付ウィンドウ・標準処理期間と逆算スケジューラの組み方
認可は承継予定日の前に受ける必要があるため、スケジュールは承継予定日を起点に逆算します。流れは「事前相談→書類作成→申請→認可→承継予定日」で、標準処理期間はおおむね30日程度の都道府県が多いものの、受付を開始できる時期・申請受付期限・処理期間は都道府県で異なり一律の全国値はありません(出典: 東京都都市整備局 手引/千葉県 承継の手引)。行政書士は管轄庁の承継手引で受付期間を必ず確認し、余裕を持って前倒しで動きます。

都道府県別受付ウィンドウ早見表
受付ウィンドウは管轄ごとに差があるため、行政書士は顧客の許可行政庁を確認してから逆算します。下表は確認すべき枠組みで、実際の日数は各管轄庁の承継手引で確認します。単一の全国数値を断定せず、管轄庁の手引を一次ソースにするのが原則です。
| 確認項目 | 内容の目安 | 確認先 |
|---|---|---|
| 事前相談の開始時期 | 承継予定日の相当前から受付(東京都の例) | 管轄庁の承継手引 |
| 申請受付期限 | 承継予定日の前(都道府県で異なる) | 管轄庁の承継手引 |
| 標準処理期間 | おおむね30日程度の県が多い | 管轄庁の承継手引 |

建設業許可HUBで承継案件の期日と情報を一元管理
許可番号・有効期限・経審結果のマスタ管理と引き継ぎ
建設業許可HUBは、顧客ごとに許可番号・有効期限・経営業務管理責任者・営業所技術者等・経営事項審査結果をマスタ管理します(出所: 建設業許可HUB 製品仕様)。承継案件では、引き継いだ許可番号と経審結果の有効期限(結果通知日から1年7ヶ月)をそのままマスタ更新し、承継後の5年更新・決算変更届(事業年度終了後4ヶ月)の期限自動計算につなげられます。承継前後で同じ台帳を使い続けられるため、期限管理が途切れません。
複数顧客の承継・更新・決算変更届の期日を多段アラートで取りこぼさない
承継認可は日常業務に紛れやすく、承継予定日や更新期限を逃すと顧客の営業に直接影響します。建設業許可HUBは承継・更新・決算変更届の期日を90/60/30日前の多段アラートで通知し、複数顧客の期日を1画面で横断管理できます(出所: 建設業許可HUB 製品仕様・実務者ヒアリング知見)。承継案件が他業務に埋もれて期限を逃す事故を防ぎ、複数顧客の顧客管理を一元化できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 合併・会社分割の認可申請はいつまでに出せばよいですか?
A. 承継予定日の前に事前認可を受ける必要があります(建設業法第17条の2)。受付を開始できる時期・申請期限・標準処理期間は都道府県ごとに異なるため、必ず管轄庁の承継の手引で確認します。行政書士は承継予定日から逆算し、相談・書類準備を前倒しで進めます(出典: 千葉県「建設業許可の承継の手引」令和7年4月版/東京都都市整備局 手引)。
Q2. 認可を受けずに合併・会社分割をするとどうなりますか?
A. 事前認可を受けないと建設業者としての地位・許可番号が承継されず、存続会社・新設会社は新たに許可が下りるまで建設業を営めない空白期間が生じます(法第17条の2の趣旨。出典: 国土交通省 事業承継等資料)。
Q3. 合併と会社分割で申請書の様式は違いますか?
A. 違います。合併の認可申請書は様式第二十二号の七、会社分割は様式第二十二号の八です(事業譲渡は様式第二十二号の五)。様式は都道府県の承継手引でダウンロードできます(出典: 都道府県 建設業許可の承継手引)。
Q4. 経営事項審査の結果も承継されますか?
A. 承継認可により被承継会社の経審結果も引き継がれます。経審結果の有効期間は結果通知日から1年7ヶ月のため、承継後もマスタで有効期限を管理する必要があります。
Q5. 承継先の会社に経営業務管理責任者や営業所技術者等がいない場合は認可されますか?
A. 存続会社・新設会社が経営業務管理責任者・営業所技術者等・財産的基礎などの許可要件を満たすことが認可の前提です。行政書士は申請前に承継先の要件充足を確認します。
Q6. 事業譲渡や相続のケースもこの記事で分かりますか?
A. 本記事は合併・会社分割に限定しています。事業譲渡・相続の認可(相続は建設業法第17条の3・被相続人の死亡後30日以内に認可申請)は別記事で解説します。
まとめ
合併・会社分割で建設業許可を空白なく引き継ぐには、承継予定日の前に建設業法第17条の2の事前認可を受けることが必須です。申請書は合併=様式第二十二号の七、会社分割=様式第二十二号の八を使い、承継先の許可要件(経管・営業所技術者等・財産的基礎)を事前に確認します。受付期間・標準処理期間は都道府県で異なるため管轄庁の承継手引で確認し、承継予定日から逆算して前倒しで動くことが行政書士の腕の見せどころです。承継後は許可番号・経審結果の有効期限を台帳で管理し続け、更新・決算変更届まで途切れなく期日を管理することが、顧客の営業停止リスクを防ぎます。
承継の期日、取りこぼしていませんか
建設業許可HUBは、顧客ごとに許可番号・有効期限・経管・営業所技術者等・経審結果をマスタ管理し、5年更新・決算変更届の期限を自動計算して90/60/30日前の多段アラートで通知します。承継案件の期日も他業務に紛れず一元管理できます。
料金・機能の詳細や無料での製品体験については、お問い合わせからご案内しています。
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