指導監督的実務経験証明書(様式第10号)の書き方|必要判定と証明工事【2026年版】
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指導監督的実務経験証明書(様式第10号)の書き方|必要判定と証明工事【2026年版】

2026年8月15日19分で読める

指導監督的実務経験証明書は、特定建設業だから一律に作るのではなく、対象業種と特定営業所技術者の証明ルートを確認して要否を判定します。

指導監督的実務経験証明書とは、特定営業所技術者の要件を指導監督的実務経験で証明する場合に、対象工事、立場、期間を記載する様式第10号を指します。

最初に確定するのは、一般・特定の許可区分、申請業種が指定建設業に当たるか、技術者が資格・認定・指導監督的実務経験のどのルートを使うかです。その後に元請工事、立場、期間、証明者、裏付け資料を結び、様式へ転記します。

建設業許可HUBで技術者と工事を管理する場合も、第10号の有無だけで要件を判定しません。法令で確定できる要件と、申請先の現行案内で確認する政令額・添付方法を分け、確認日と回答元を案件に残します。

様式第10号が必要になるケース

特定許可と指定建設業と証明ルートから様式第10号の要否を判定する図
特定許可と指定建設業と証明ルートから様式第10号の要否を判定する図

建設業法15条2号ロは、対象業種について法7条2号の要件を満たす者のうち、発注者から直接請け負った政令額以上の工事に関して2年以上の指導監督的実務経験を有する者を定めています。様式第10号は、このルートを使うときの証明書です。一般・特定の違いは一般建設業と特定建設業の要件差で先に確認します。

判定項目確認結果第10号の扱い次に確認する資料
一般建設業一般の営業所技術者等を証明このルートでは使用しない資格・学歴・実務経験資料
特定建設業・資格等法15条2号イまたは認定側指導監督的実務経験の証明には使用しない資格証明書・認定資料
特定建設業・同号ロ元請工事と2年以上の経験を証明様式第10号を使用契約、工事、立場、期間の資料
指定建設業法15条2号ただし書の対象同号ロのルートを使わない同号イまたは大臣認定の資料

出典: e-Govの建設業法15条2号ロ・同号ただし書、建設業法施行令5条の2。

特定営業所技術者の証明ルートを分ける

申請業種ごとに、特定営業所技術者が法15条2号イ、ロ、ハのどこに該当するかを整理します。特定許可という事実だけでは第10号の要否は決まりません。資格・免許、国土交通大臣の認定、一般側の技術要件、指導監督的実務経験を順に照合し、採用する根拠を一つに定めます。

営業所技術者等の資格・実務経験要件にある一般側の確認と混同せず、特定側では元請としての工事と指導監督上の立場まで確認します。候補者が複数なら、業種、ルート、証明書、確認状態を一人ずつ分けます。

指定建設業7業種の特定営業所技術者には法15条2号ロの指導監督的実務経験ルートを使わない

施行令5条の2が掲げる指定建設業は、土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業の7業種です。これらでは法15条2号ただし書により、同号ロではなく、同号イまたは国土交通大臣が同等以上と認定した側を確認します。

業種名が似ている、保有資格が別業種にも使える、といった推測で判定しません。申請する許可業種を29業種の区分へ合わせ、指定建設業該当、資格等の対応業種、認定の対象を資料上で照合します。

指導監督的実務経験として確認する事項

発注者と元請工事と立場と期間を資料で確認する項目図
発注者と元請工事と立場と期間を資料で確認する項目図

第10号の候補工事は、単に規模が大きい工事や現場に在籍した工事では足りません。発注者から直接請け負った対象業種の工事であること、請負代金が現行の政令額以上であること、本人が設計または施工の全般について指導監督的な実務に従事したことを確認します。

比較項目資格・認定ルート指導監督的実務経験ルート
主な根拠資格・免許または大臣認定法15条2号ロ
様式第10号同経験の証明には使わない対象工事・立場・期間を証明
指定建設業対応する資格・認定を確認使用しない
事務所の確認証明書、対象業種、有効な記載元請関係、工事、政令額、立場、期間、証明者

発注者から直接請け負った工事か確認する

契約書、注文書・請書、変更契約、工事台帳などから、注文者と請負人、工事名、工事内容、契約期間、請負代金を確認します。下請として施工した工事を元請工事へ置き換えず、共同企業体など契約関係が単純でない場合は、本人の所属と請負上の立場を資料で特定します。

政令額の具体的な数値は、本バッチの同梱一次資料だけでは直接確定できません。古い手引きや過去案件の金額を流用せず、提出時点の公式法令・申請先案内で確認し、その参照先と確認日を記録します。

設計・施工全般を指導監督した立場を具体化する

肩書だけで経験を認定せず、本人がどの工事で、どの範囲を、どの立場で指導監督したかを具体化します。工事全体の技術上の判断、施工計画、工程・品質などへの関与を、職務記録と証明者が確認できる事実へ結びます。

在籍期間と工事期間が一致していても、それだけで指導監督的実務経験とは限りません。役割の開始・終了、工事ごとの重複、採用期間、除外期間を確認し、2年以上の合計に含めた根拠を行単位で残します。

様式第10号を作成する順番

受任から要否判定と工事照合を経て様式第10号を完成させる工程図
受任から要否判定と工事照合を経て様式第10号を完成させる工程図

様式を上から埋め始めると、後で指定建設業該当や証明ルートが変わり、工事選定をやり直すおそれがあります。受任時点では候補と確定を分け、次の順で証拠を狭めます。

申請業種と技術者ルートを先に確定する

  1. 申請する特定建設業の業種を確定する。
  2. 指定建設業7業種への該当を判定する。
  3. 候補者の資格・認定・一般側要件を照合する。
  4. 法15条2号ロを使う場合だけ、元請工事と指導監督的実務経験を収集する。
  5. 第10号の要否、証明者、確認待ち事項を案件台帳へ固定する。

建設業許可の書類作成と様式の全体像と対応させ、技術者要件の判定版と帳票の作成版を同じ更新単位で管理します。

工事資料と様式の内容を一致させる

第10号へ転記した工事名、工事内容、発注者との契約関係、請負代金、期間、本人の立場を、裏付け資料の該当箇所と対応させます。表記揺れを直すときも事実を要約し過ぎず、どの原資料から転記したか追跡できるようにします。

完成後は、法令上の2年以上、各工事の採用期間、証明者が証明できる範囲が一致するかを第二者が確認します。申請書類の補正・差し戻し防止チェックに沿って、未回答の確認事項や旧版様式の混在も点検します。

行政書士事務所で証明工事を管理する

技術者別に申請業種と工事と証明者と期間を管理する一覧図
技術者別に申請業種と工事と証明者と期間を管理する一覧図

複数案件では、同じ技術者名や似た工事名を別顧客へ結び付けない管理が必要です。建設業許可HUBでは、顧客IDと案件IDを起点に、次の判定軸と証拠を対応させる管理例を作れます。

様式第9号と第10号を混同しない

様式第9号は営業所技術者等の実務経験、様式第10号は特定営業所技術者の指導監督的実務経験という目的で分けます。実務経験証明書(様式第9号)の書き方と同じ工事資料を参照する場合も、証明対象、立場、法令上のルートを別々に確認します。

申請業種指定建設業該当技術者ルート元請工事指導監督上の立場証明者・結論
許可業種名該当・非該当と根拠資格・認定・法15条2号ロ契約資料と政令額確認役割・期間・職務資料証明範囲と第10号要否
別の許可業種名業種ごとに再判定同一人物でも個別判定対象工事を分離採用・除外期間を分離回答元・確認日を記録

この表は統計ではなく、要否判断を再現するための独自編集フレームです。証明者の回答や提出先の案内が更新されたら、元データを更新したうえで提出版のスナップショットを残します。

第10号は作成前の要否判定が重要

様式第10号の提出前に業種とルートと工事と期間を確認するチェックリスト
様式第10号の提出前に業種とルートと工事と期間を確認するチェックリスト

提出前は、特定許可、指定建設業、技術者ルート、発注者から直接請け負った工事、現行政令額、指導監督上の立場、2年以上の期間、証明者、裏付け資料を順に確認します。該当しない工事を数合わせで含めず、確認中の項目は提出版から分けます。

行政庁へ確認した事項は、質問文、回答、回答元、確認日、参照した案内の版をセットで記録します。過去案件の回答を別の申請先へ自動適用せず、今回の申請条件に対する判断として保存します。

よくある質問

特定建設業なら必ず第10号が必要ですか。

いいえ。資格・認定で証明する場合と指導監督的実務経験で証明する場合を分け、後者で第10号を使います。

指定建設業7業種でも指導監督的実務経験を使えますか。

q1 法15条2号ただし書と q4 令5条の2により、指定建設業では同実務経験ルートを使わず、法15条2号イまたは大臣認定側を確認します。

必要な指導監督的実務経験の期間は何年ですか。

法15条2号ロは、発注者から直接請け負い、政令で定める金額以上の工事に関して2年以上と定めています。政令額の数値は現行公式資料で確認します。

まとめ

様式第10号は、特定建設業の全案件に付ける書面ではありません。申請業種が指定建設業か、候補者がどの証明ルートを使うかを先に判定し、法15条2号ロを使う場合だけ、元請工事、指導監督上の立場、2年以上の期間、証明者を資料で確定します。

建設業許可HUBで技術者、工事、証明期間、行政庁への確認履歴を案件横断で関連付けると、第9号との混同や版違いを点検しやすくなります。最終判断は行政書士が一次資料と提出先の現行案内で行い、提出版と根拠を固定します。


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