
建退共の経審評価|加入・履行と確認資料の年次管理
建退共は加入だけでなく履行している場合に経審で評価されるため、行政書士は経審前に加入・履行を確認できる資料がそろうかを顧客ごとに点検します(w7)。
建退共の加入・履行確認とは、共済契約者であることと、証紙または電子申請方式による掛金納付等の履行状況を経審前に確認する作業です。確認資料の具体的な名称・要件は現行公式案内で確認します。
経審案件では「建退共へ加入済み」という回答だけで完了にしません。履行方式、対象期間、確認できる記録、証明準備の進み具合を分け、申請行政庁と建退共の現行案内へ照合します。加点点数や支部固有の資料名・発行日数は、同梱一次資料から全国一律に断定できません。
建設業許可HUBでは、顧客、経審予定、履行方式、対象期間、確認資料、支部確認日、不足、担当、証明状況を一つのレディネス表で管理できます。確認前の値を確定扱いにせず、回答元と回答日まで残すことが年次運用の要点です。
建退共は加入と履行を分けて確認する

建退共は、建設業で働く労働者のための退職金制度です。中小企業退職金共済法は、特定業種退職金共済契約の当事者である事業主を共済契約者、機構が退職金を支給すべき者を被共済者と定義しています(中小企業退職金共済法2条5項から7項)。
建退共制度と経審上の位置付け
国土交通省の建退共制度資料は、制度に加入し履行している場合に経審で加点評価されると説明しています。したがって、行政書士の確認対象は契約者証などで分かる加入事実だけでなく、掛金納付等の履行状況まで含みます。
経審の全体工程は経営事項審査の実務ガイドで管理し、本記事では建退共の加入・履行確認に範囲を絞ります。CCUSの登録・活用状況はCCUSを行政書士業務へ組み込む方法へ分け、制度を混同しません。
点数ではなく加入・履行を確認できる状態を管理する
経審の評価区分に建退共を含む事項が置かれていても、具体的な点数は告示事項であり、本バッチに現行告示本体はありません。点数を固定値で台帳へ入れるのではなく、「加入確認済み」「履行確認中」「証明要件を照会中」のように、根拠と進捗を管理します。
加入欄と履行欄を一つのチェック欄にすると、契約者証を確認した時点で案件全体が完了に見えるおそれがあります。そこで、加入の確認資料、履行方式、履行の対象期間、公式照会の回答を別々に登録し、最後に経審準備の判定を行います。顧客から口頭回答だけを得た場合も、回答者、確認日、追加で必要な記録を残し、資料確認済みと区別します。
| 管理項目 | 確認内容 | 完了条件 |
|---|---|---|
| 加入 | 共済契約者である事実 | 現行案内に合う資料で確認 |
| 履行 | 証紙または電子申請方式による納付等 | 対象期間と記録を照合 |
| 経審準備 | 申請先が求める確認資料 | 参照版・確認先・回答日を保存 |
| 評価 | 現行審査での取扱い | 申請先の現行案内で確認 |
証紙方式と電子申請方式の確認資料を分ける

国土交通省資料では、事業主が証紙貼付方式または電子申請方式によって掛金を納付するとされています(w7)。方式が違えば、日々の履行をたどる記録や現物管理も違うため、顧客の方式を最初に特定します。
証紙方式で確認する記録
証紙方式では、就労状況に応じた共済証紙の貼付と消印によって履行をたどります。共済手帳は、機構が共済契約者から請求を受けて交付し、事業主が被共済者へ交付するものです(中小企業退職金共済法48条)。
行政書士は、対象者、対象期間、就労記録、証紙の購入・貼付・消印に関する顧客保有記録を一覧にし、抜けや期間のずれを確認します。ただし、経審用確認資料の正式名称を推測で決めず、申請行政庁と支部の現行案内へ照合します。
現物を受け取る運用では、誰からいつ預かり、どの期間を確認し、いつ返却したかも記録します。手帳ごとの対象者と顧客の就労記録が対応しない場合は、理由を顧客へ照会してから判定します。証紙が保管されていることと、対象期間について適切に履行されていることを同一視しないためです。
電子申請方式で確認する記録
電子申請方式は、共済証紙の購入・貼付・消印と現物管理が不要になり、就労実績に基づいて退職金ポイントを掛金へ充当する方式です(w7)。確認表では、就労実績、登録、充当の各段階を混ぜず、対象期間と処理状況を分けます。
画面や出力資料を確認する場合は、表示された期間、対象者、処理段階、取得日を記録します。就労実績を作成しただけなのか、専用サイトへ登録したのか、掛金へ充当されたのかを区別し、途中状態を履行確認済みにしません。担当者が交代しても同じ経路をたどれるよう、確認箇所と顧客側の操作担当も案件へ残します。
| 比較軸 | 証紙方式 | 電子申請方式 |
|---|---|---|
| 履行の手掛かり | 証紙の貼付・消印と関連記録 | 就労実績の登録と掛金への充当記録 |
| 現物管理 | 共済証紙・共済手帳を確認 | 証紙の現物管理は不要 |
| 行政書士の確認 | 対象者・期間・就労との対応 | 対象者・期間・登録・充当の対応 |
| 証明準備 | 現行の支部・申請先案内へ照合 | 現行の支部・申請先案内へ照合 |
| 保存 | 確認資料、確認日、回答者 | 確認資料、確認日、回答者 |
経審前に現行公式案内と確認資料を照合する

支部の現行基準と顧客資料を照合する
同梱一次資料だけでは、経審用の確認資料について全国共通の正式名称、発行条件、日数、手数料を確定できません。申請先、建退共支部、確認日、参照した案内の版を案件へ記録し、顧客が持つ資料と一項目ずつ照合します。
判定は、対象期間が合うか、加入と履行の双方を確認できるか、申請先の現行要件を満たすか、取得が必要な資料は何か、の順に行います。経営状況分析申請の必要書類と並行する案件でも、分析申請用資料と経審用の確認を同じ状態欄へまとめません。
公式案内を確認した結果は、参照先だけでなく、確認したページまたは資料名、版や掲載日として確認できた情報、質問内容、回答者、回答日を保存します。翌年度に同じ質問が出たときは前年回答を参考にできますが、現行確認を省略する根拠にはしません。判断に迷う項目は、未確認の理由と次の確認先を設定して保留します。
不足資料依頼を工程化する

不足項目・担当・確認元・完了日を記録する
作業手順は、1. 対象顧客を抽出する、2. 履行方式と保有記録を確認する、3. 現行公式案内で必要資料を特定する、4. 不足資料を回収する、5. 確認結果を翌年度用に保存する、の順です。不足を「顧客待ち」とだけ記録せず、項目、依頼先、担当者、確認元、期限、受領日、レビュー日を置きます。
受領したファイルが対象期間外なら完了へ動かしません。差し替えが起きた場合は旧版と確定版を識別し、どの確認要件へ対応する資料かを残します。建設業経理士を経審で管理する方法など別の評価項目と担当が同じでも、根拠資料と判定履歴は項目別に分けます。
複数顧客の年次確認を標準化する

経審予定から逆算し未確認値を断定しない
建設業許可HUBの加入・履行確認レディネス表に、顧客、経審予定、履行方式、対象期間、確認資料、支部確認日、不足、担当、証明状況を登録します。対象顧客を経審予定順に並べ、公式確認、顧客依頼、回収、レビューに必要な期間を逆算します。
前年の確認資料があっても、当年の履行期間や現行案内が同じとは限りません。前年値は候補として引き継ぎ、当年の回答を得るまで未確認のままにします。評価点の計算は経審の評点とP点を確認する方法へ分け、本表では点数を推定しません。
月次では期限超過と未回答を確認し、経審前には作成者以外が加入、履行、対象期間、参照版、証明状況をレビューします。申請後は照会内容と回答を保存し、翌年度の確認項目を更新します。
よくある質問
加入していれば必ず評価されますか。
w7 は制度に加入し履行している場合に評価されると説明します。加入事実だけで判断せず、履行と現行証明要件を確認します。
何点加点されますか。
現行告示本体が同梱されていないため断定しません。加入・履行確認の申請実務に限定します。
加入・履行の確認資料はいつまでに準備しますか。
全国共通の資料名・発行条件・日数は同梱一次資料で確認できません。申請行政庁と建退共の現行公式案内で確認し、経審予定から逆算します。
まとめ
建退共の経審準備では、加入事実と履行状況を分け、証紙方式・電子申請方式に応じた記録を現行公式案内へ照合します。点数、資料名、発行条件、日数を推測せず、確認先、参照版、回答日、不足、担当を残すことが重要です。
建設業許可HUBの加入・履行確認レディネス表を使えば、複数顧客の経審予定から回収を逆算し、未確認値を確定扱いにせず年次確認を標準化できます。
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