
経営状況分析申請の必要書類|登録分析機関への申請実務【2026年版】
経営状況分析申請は、法定共通書類と各分析機関が公示する提出方法を分け、委任から補正、結果通知受領までを一つの工程として管理します。
経営状況分析申請とは、経審の経営状況を登録経営状況分析機関に分析してもらうため、様式第25号の11と法定添付書類を提出する手続きです。
必要書類を一つの固定リストにせず、法令が定める共通書類、選んだ分析機関が公示する申請時期・方法等、行政書士事務所が委任と品質管理のために残す内部記録の3層に分けます。対象期と過去の提出履歴を確認してから回収を始めます。
建設業許可HUBでは、申請書ファイルだけでなく、顧客、対象事業年度、分析機関、委任範囲、財務資料、提出、補正、結果通知を結ぶ管理例を作れます。最終的な提出内容は行政書士が原資料と機関の現行公示で確認します。
必要書類は3層で管理する

経営状況分析は登録経営状況分析機関が行い、申請書と法定添付書類を同機関へ提出します(建設業法27条の24)。一方、申請の時期・方法等は各機関が定めて公示するため、法定書類だけをそろえても受付条件の確認は完了しません。
| 管理層 | 内容 | 確認元 | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 法定共通 | 様式第25号の11、直前3年の財務書類、該当時の第25号の12 | 法27条の24、規則19条の3・4 | 対象期、書類、整合確認 |
| 機関公示 | 申請時期、方法、提出上の追加事項 | 選定機関の現行公示 | 確認日、版、申請方法 |
| 事務所内部 | 委任、回収、レビュー、補正、結果受領 | 委任契約、案件運用 | 担当、期限、履歴、証跡 |
出典: e-Govの建設業法27条の24・25、建設業法施行規則19条の2〜4、国土交通省の登録分析機関一覧。
法令が定める申請書と添付書類
申請書は様式第25号の11です。法人は原則として直前3年の各事業年度の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、注記表を、個人は直前3年の貸借対照表と損益計算書を添付します。該当する大会社等は法令上の別区分を確認します。
建設業以外の事業を併せて営む者は、直前3年の各事業年度の兼業事業売上原価報告書を様式第25号の12で添付します。書類全体は経営事項審査の必要書類と準備に位置付け、本記事では分析申請の工程へ限定します。
分析機関ごとに確認する提出方法・追加事項
建設業法施行規則19条の2により、登録分析機関は申請時期と方法等を定めて公示します。機関を選んだら、受付方法、様式の版、委任時の扱い、追加確認事項、補正連絡の方法、結果通知の受領方法を現行公示で確認します。
特定機関の所要日数や受付条件を全国共通値にしません。確認したページや案内の名称、確認日、担当者、今回採用した提出方法を案件へ保存し、前年設定をそのまま流用しないようにします。
受任時に申請先と委任範囲を確定する

受任時は、顧客の決算期、今回の審査基準日、経審予定、過去の分析機関と結果通知を確認します。対象事業年度がずれると財務書類一式が変わるため、回収依頼より前に対象期を顧客と確定します。
登録分析機関と申請方法を確認する
国土交通省の登録分析機関一覧で登録機関を確認し、顧客の希望、過去履歴、今回の申請方法を整理します。行政書士が独断で前年機関へ送らず、申請者である建設業者の選択と委任を記録します。
機関決定後は、その機関の現行公示へ照らし、提出時期・方法等を案件に反映します。経営事項審査の実務ガイドの全体工程へ、分析申請の提出予定日と結果受領予定を接続します。
申請・補正・結果受領の委任範囲を記録する
委任範囲には、書類作成・提出だけでなく、分析機関からの照会受領、顧客への追加資料依頼、補正提出、結果通知の受領、後続工程への引継ぎを含むかを明記します。連絡先も行政書士、顧客、共同担当のどれかを確定します。
補正判断に新たな顧客確認が必要な場合を想定し、誰が回答を承認するか、原資料を誰が保管するかを決めます。委任範囲外の対応は勝手に進めず、追加承認と期限影響を記録します。
受任確認表には、顧客から預かる原資料と行政書士が作成する提出書類を分けて記載します。原資料を受領しただけの状態、建設業様式への組替えが済んだ状態、顧客が数値を確認した状態、提出可能な状態を同じ「完了」にまとめません。担当者交代時にも、次に必要な確認が一目で分かるようにします。
財務書類と兼業書類の整合を取る

分析申請書、建設業様式の財務諸表、兼業事業売上原価報告書は、商号、許可番号、対象期、数値の関係を横断確認します。会計資料から建設業様式へ組み替えた根拠は、建設業財務諸表への組替え実務と対応させます。
直前3年、既提出分の省略、兼業の有無を判定する
| 判定項目 | 法令上の扱い | 案件で残す判断 |
|---|---|---|
| 直前3年 | 法人・個人の区分に応じた財務書類を添付 | 対象年度と各書類の版 |
| 既提出書類 | 同じ分析機関へ既提出かつ内容に変更なしなら省略可能 | 提出先、提出日、変更有無、採否 |
| 兼業 | 建設業以外を併営する場合は第25号の12 | 兼業の有無、対象3年、財務諸表との整合 |
「継続申請なら1期分」と固定せず、規則19条の4第2項の省略条件を一書類ずつ確認します。前年提出後に修正した財務書類や分析機関を変更した案件を、省略対象へ混ぜません。
提出・補正・結果通知を一案件で追う

登録分析機関は、分析に必要と認めるとき、申請した建設業者へ報告または資料提出を求めることができます(建設業法27条の24第4項)。提出済みで工程を終了せず、照会・補正・追加資料・完了・結果受領を状態として追います。
補正内容・追加資料・結果受領を監査ログに残す
| 時点 | 記録 | 証跡 | 次の担当 |
|---|---|---|---|
| 提出 | 提出日、方法、送付版 | 受付・送信記録 | 分析機関の確認待ち |
| 補正 | 指摘、回答、変更箇所、追加資料 | 連絡記録、補正版 | 顧客承認または再提出 |
| 結果 | 通知日、受領日、対象期 | 経営状況分析結果通知 | 経営規模等評価へ引継ぎ |
建設業法27条の25による結果通知を受けたら、対象顧客・対象期と照合して保存します。建設業許可HUBの監査ログには、誰がどの資料を変更し、顧客確認を経て何を再提出したかを残します。
補正で財務数値が変わった場合は、分析申請だけを修正して終えず、同じ数値を参照する決算変更届や経営規模等評価の資料に差分がないか確認します。どの資料が正となったか、顧客がいつ承認したか、後続担当へ何を通知したかを記録し、旧版は提出版と見分けられる状態で保持します。
複数顧客の申請を標準化する

顧客横断ボードには、対象期、分析機関、委任、法定書類、機関確認、提出、補正、結果受領を置きます。書類名だけを並べるのではなく、3層のどこに属するかと、現在の確認状態を表示します。
前年データを再利用し変更箇所を再確認する
前年の顧客基本情報やチェック項目は複製しても、決算期、対象3年、許可番号、財務数値、兼業、分析機関の公示は今回値で確認します。前年の結果通知と今回の申請書を同じファイル名で上書きしません。
提出前レビューでは、申請書と添付の対象期、既提出省略の根拠、兼業判定、委任、機関公示の確認日を第二者が確認します。結果受領後は次の経審工程へ通知し、未受領案件を完了状態にしません。
顧客横断の標準化は、全顧客へ同じ書類を要求することではありません。法人・個人、初回・継続、兼業、分析機関、既提出履歴から必要行を選び、不要行にも省略理由を残します。結果通知の受領後は対象期と通知番号等を照合し、別顧客の通知を誤って関連付けないよう第二者確認を行います。
よくある質問
初回と継続で財務書類の年数は違いますか。
法令上の添付対象は直前3年ですが、既提出かつ内容に変更がない書類は省略できます。「継続は必ず1期分」と固定せず履歴で判定します(q6 規則19条の4)。
登録分析機関なら手続きは同じですか。
法定書類の骨格は共通ですが、申請時期・方法等は各機関が公示します(q6 規則19条の2)。
兼業がある顧客は何を追加しますか。
建設業以外の事業を併営する者は、直前3年の兼業事業売上原価報告書を様式第25号の12で添付します(q6 規則19条の4第1項4号)。
まとめ
経営状況分析申請は、様式第25号の11と直前3年の法定書類、分析機関の公示、事務所内部の委任・監査記録を3層で管理します。既提出分の省略と兼業書類は対象期・提出先・変更有無から判断します。
提出前には、3層すべての確認日と担当者が記録されているかも点検します。
建設業許可HUBで回収、提出、補正、結果通知を顧客別に結ぶと、前年データを使いながら今回の差分を確認できます。行政書士が法令と選定機関の現行公示を照合し、結果通知を後続の経審工程へ確実に渡します。
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