工事種類別完成工事高の積上げ|振替・重複計上の判定【2026年】
業務効率化

工事種類別完成工事高の積上げ|振替・重複計上の判定【2026年】

2026年9月27日17分で読める

建設業許可29業種+経審+JCIP一気通貫。

建設業許可HUB

詳しくはこちら

工事種類別完成工事高の積上げ|振替・重複計上の判定【2026年】

完成工事高の積上げは、全国共通の算定原則を確認したうえで、対象業種の組合せを申請先に確認してから別紙へ反映します。行政書士事務所は、工事名だけで業種を決めず、請負契約、工事の内容、振替の根拠、別紙一・付表・工事経歴書の対応を残すことが必要です。

平均期間の選択と契約の重複計上は、案件ごとに判断を変えない共通ルールです。一方、具体的な業種の組合せや提出資料には申請先の運用が関係するため、共通原則と個別照会を同じ表に混ぜないようにします。

判断の段階先に確認すること残す資料
契約整理一つの契約か、工事内容は何か契約書・工事経歴書
算定確認平均期間・重複の有無別紙一・付表
個別確認業種の組合せ・提示資料申請先への照会記録

工事種類別完成工事高の積上げとは

完成工事高を別紙一と付表へ対応づける全体図
完成工事高を別紙一と付表へ対応づける全体図

積上げは完成工事高を審査対象業種へ算入する取扱いです

積上げは、一定の完成工事高を審査対象の建設業に係る完成工事高へ加えて申し出る取扱いです。国土交通省の経営事項審査の事務取扱いには、工事種類別完成工事高付表と、一式工事業・専門工事に関する申出の説明があります。

これは完成工事高を自由に振り替える作業ではありません。まず顧問先の請負契約を単位にし、元になる工事、申出先の業種、判断理由を整理してから、書類へ反映します。

振替元を審査対象にするかを最初に決めます

積上げを検討する前に、どの業種が今回の審査対象かを確定します。対象でない業種を含めて集計すると、別紙一、付表、工事経歴書の数字が連動しなくなります。

申請対象業種、契約内容、提出予定資料の3点を最初に一覧化します。工事経歴書の作成は工事経歴書の作成実務と役割を分け、積上げの案件では判断根拠まで残します。

全国共通の算定原則

平均期間と一契約の重複を確認する算定原則の図
平均期間と一契約の重複を確認する算定原則の図

平均期間は全審査対象業種でそろえます

完成工事高は、直前2年または3年の平均を選択します。この選択は業種ごとに変えるのではなく、全審査対象業種で同じ方法にそろえる必要があります。国土交通省の事務取扱いで示される原則を、案件表の先頭に記録します。

平均期間を先に固定すると、業種別の表を個別に作り始めた後で計算方法が混ざることを防げます。2年平均か3年平均かの選択理由、対象事業年度、最終確認者を同じ行に残します。

一つの契約を分割・重複計上しません

一つの請負契約を複数の業種へ分割または重複して計上しないことも、確認の基本です。工事の名称に複数の要素が含まれていても、契約単位、工事内容、算入先を確認してから処理します。

ここでの目的は、数字を小さく見せることではなく、どの契約をどの根拠で扱ったかを説明できるようにすることです。契約番号や工事名を案件表へ記録し、別紙と工事経歴書へ反映する前に二重使用がないか確認します。

一式工事と専門工事を判定する

一式工事と専門工事の判断を申請先確認へつなぐ図
一式工事と専門工事の判断を申請先確認へつなぐ図

一式工事業へ含められる完成工事高を確認する

一式工事業と専門工事の扱いでは、国土交通省資料に示される原則を確認します。申出の対象となる完成工事高の範囲を読む際は、工事名や社内の分類だけに依存せず、契約と実際の工事内容を合わせて見ます。

東京都の工事種類別完成工事高の説明書は、申請書と記載方法の対応を示しています。地域の資料は記載方法の確認に使い、他の申請先の取扱いまで一律に広げません。

専門工事間は工事の性質と申請先運用を確認する

専門工事間の具体的な組合せは、全国共通の一覧として断定しません。工事の性質、契約内容、顧問先が示せる資料を整理し、申請先の最新手引きまたは照会で可否を確認します。

照会前には、元業種、申出先業種、契約単位、工事経歴書の記載、質問事項を1枚にまとめます。必要資料を示さずに抽象的に質問するより、確認したい事実を分けた方が回答を案件へ反映しやすくなります。

別紙一・付表・工事経歴書を照合する

別紙一付表工事経歴書の三点照合を示すレビュー図
別紙一付表工事経歴書の三点照合を示すレビュー図

契約単位の判断理由を記録する

以下は、公的な事務取扱いと記入要領の確認事項を、契約単位でたどれるように整理した「完成工事高 積上げ判断票」です。統計や事例ではなく、別紙一、付表、工事経歴書の確認経路を残す実務整理表です。

請負契約元業種申出先業種判断理由申請先確認承認者
契約A契約・工事内容で確認個別確認後に記録一契約の重複なし照会日・回答最終確認者
契約B契約・工事内容で確認個別確認後に記録一契約の重複なし照会日・回答最終確認者

契約ごとに判断理由を残すと、後から数字だけを見ても、なぜその業種へ反映したかを確認できます。根拠が不足する案件は、判断票で「申請先確認中」とし、申出先を先に確定しません。

三つの書類で業種・金額・平均期間をそろえる

別紙一、付表、工事経歴書は、業種、金額、平均期間の関係を確認します。3つの書類で金額だけが一致していても、業種の記載や対象年度が異なれば、積上げの説明ができません。

照合は、1つ目に契約単位、2つ目に業種、3つ目に金額と平均期間の順で行います。数値を修正したときは、どの書類を更新したかを確認し、片方のファイルだけを直して終わらせないようにします。

組合せと提示資料を申請先へ事前確認する

具体的な組合せの可否や提示資料は、申請先へ事前に確認します。全国共通の原則を説明できても、地域の受付運用や記載例を推測で補うことは避けるべきです。

照会結果は、口頭の結論だけではなく、照会日、回答先、前提資料、案件への反映箇所を残します。これにより、次の受審で似た案件が出た場合にも、前回の結論を無条件に流用せず再確認できます。

積上げの確認では、契約資料を受領した状態、工事内容を確認した状態、申請先へ確認中の状態、書類へ反映済みの状態を分けます。契約が複数ある顧問先では、同じ工事名でも契約単位を混ぜず、判断理由と確認者を各行に残します。

金額を修正する場合は、別紙一、付表、工事経歴書のどこに影響するかを同時に確認します。前回の算定方法を参考にしても、今回の審査対象業種、対象期間、申請先の案内を改めて確認し、同じ組合せと決めつけないようにします。

完成工事高を積み上げる段階では、工事経歴書の工事名だけで判断せず、請負契約書、請求書、入金記録など、顧問先が保管する資料との対応を確認します。工種の区分に迷う案件は、判断した理由と確認した資料名を案件メモに残します。金額、完成時期、発注者名の三つを同時に確認すると、別年度や別工種への混入を見つけやすくなります。

差異があった場合は、訂正前の数値を消すのではなく、どの資料により見直したかを確認表に追記します。事務所内の確認者は、積上げ表の合計だけでなく、根拠資料へ戻れる番号や保存場所も点検します。提出後に顧問先から質問が来たとき、案件ごとの確認経路が分かれば、回答の準備時間を抑えられます。翌期の決算変更届へ引き継ぐ資料一覧も、同時に更新しておくと実務が安定します。

顧問先への確認依頼では、工事名だけでなく、確認したい契約、対象期間、工種の考え方を示します。回答を受けたら、積上げ表、工事経歴書、添付資料のどこへ反映したかを読み合わせます。集計の根拠を一件ごとに残しておけば、提出後の質問にも、合計値からではなく工事単位に戻って説明できます。

よくある質問

完成工事高の積上げで迷いやすい質問を整理した図
完成工事高の積上げで迷いやすい質問を整理した図

二年平均と三年平均を業種ごとに選べますか

選べません。採用する平均期間は、全審査対象業種で同じ方法にそろえます。案件表の先頭に選択した期間を記録し、業種別の作業表へも同じ前提を反映します。

一つの請負契約を複数業種へ分けて計上できますか

一つの契約を分割または重複して計上しないことが原則です。工事名だけでなく契約内容を確認し、どの業種へ反映するかと判断理由を残します。

積上げ可能な業種の組合せは全国共通ですか

全国共通の算定原則と、申請先固有の組合せ運用を分けます。具体的な可否は、提出先の最新手引きまたは事前照会で確認してください。

「建設業許可HUB」でできること

  • 顧客企業管理:顧客台帳・許可情報紐付
  • 案件管理:案件ステータス
  • 許可マスタ:29業種マスタ
  • 技術者・経管マスタ:専任技術者要件
「建設業許可HUB」について詳しく見る

まとめ|判断票と三点照合で積上げ根拠を残す

完成工事高の積上げでは、平均期間を全審査対象業種でそろえ、一つの請負契約を重複計上しないことが基本です。具体的な業種の組合せは、工事の性質と申請先の現行案内を分けて確認します。

契約単位の判断票と、別紙一・付表・工事経歴書の三点照合を残せば、提出前の修正や補正照会にも対応しやすくなります。案件ごとの工事資料の確認工程を整理したい行政書士事務所は、導入のご相談または資料請求をご利用ください。料金の確認は料金プランでご案内しています。

監修: 依田尚人(YDAIコンサルティング株式会社 代表)

関連記事

導入のご相談を承ります

顧客企業・案件管理、期限自動リマインダ、都道府県別様式の書類作成までこれ1つで。月額2,980円〜/名(6名以上・税込)。

関連記事

よく読まれている記事

  1. 1

    測量業者登録の要件と手続き|更新・年次提出の期限【2026年】

    お役立ち情報2026年10月7日
  2. 2

    建設コンサルタント登録とは|地質調査業者登録との違い【2026年】

    お役立ち情報2026年10月6日
  3. 3

    建設業許可と外国籍役員|外国経験の大臣認定との違い【2026年】

    お役立ち情報2026年10月5日
  4. 4

    施工管理技士の第一次検定と実務経験|営業所技術者の早見表【2026年】

    お役立ち情報2026年10月4日
  5. 5

    附帯工事と建設業許可|業種追加が必要かの判定【2026年】

    お役立ち情報2026年10月3日
  6. 6

    建設業許可の本店移転・商号・資本金変更届【2026年】

    お役立ち情報2026年9月29日

カテゴリ一覧